エゾシマリスは、シベリアからモンゴルや中国の北部、朝鮮半島などに分布する。
このうち日本国内以外でも、シベリアの東端(沿海州)やサハリンに生息するものもエゾシマリスに含め
られています。
エゾシマリスはペットとしてポピュラーなチョウセンシマリスと外見的な違いはほとんどなく、背中にある5
本の黒い縞が特徴です。
おもに地上で生活しますが、木にもよく登ります。
巣は木の洞を利用したり、地中にトンネルを堀って作ります。
食物は基本的には植物食で、ドングリなど樹木や草の種子、果実、花、葉、樹液などを食べますが、ニホ
ンリス、エゾリスとは違い、キノコ類は食べません。また昆虫やカタツムリ、鳥の卵など動物質の食物は、
手に入りさえすれば好んで食べます。
巣は地下巣を作り、10月〜4月の約半年間は単独で冬眠します。
メスは比較的、オスよりも長く冬眠に及ぶようです。
シマリスの体のしくみ
耳 :地下に巣穴を掘って生活するため、他のリスより小さく房毛もありません。
鼻 :10cm積もった雪の下の植物を探し出すことができるほどよく効く鼻です。
目 :昼行性なのでよくみえます。枝から枝へ飛び移る時の距離をはかったり、敵から身を守るのに役に
立ちます。またそうした行動すべてを素早く行うために、人間にくらべて網膜の光に対する反応が
速くなっています。視野も広く、頭の後ろを除いてほとんどの部分が見えています。
頬袋:安全な場所までエサを運ぶために、頬の左右に頬袋があります。ミズナラのドリグリなら左右にお
よそ3個ずつ計6個ほど入ります。
歯 :上下合わせて22本です。上下2本ずつの切歯は堅く、一生伸び続けます。堅い木の実などをかじ
ることにより適度な長さを保ちます。歯の色は黄茶色をしていますが、汚れているわけではなく、歯
のエナメル質が作られるときに銅などが取り込まれて着色するのです。
前肢:指は4本あり、食べ物を上手につかむことができ、とても器用です。鋭い爪は土を掘ったり、木の上
で体を支えるのに役立ちます。
後肢:指は5本あり、前肢よりも長く、大きく、しっかりしています。
被毛:夏と冬で生え替わります。保温力に優れています。背に5本の縞があり尾のつけ根まで続いていま
す。
声 :いろいろな鳴き声を出します。
尾 :ほぼ体と同じぐらい長く、木の上でバランスをとったり、仲間同士のコミュニケーションをとりために
使われたり、寝る時にはふとんのかわりに体をくるんだりと、多くのことに役立ちます。また尾の皮
膚は尾骨から抜けやすく、捕食動物の口に尾の毛と皮を残して命が助かることがあります。
体温:37.0℃〜39.5℃
心拍数:320〜400回/分
呼吸数:40〜120回/分