星座名 神   話

やぎ座
12月23日〜1月20日
 牧神パンはギリシアのドリュプス王の娘ドリュオぺと伝令神ヘルメスとの間に生まれた牧畜の神様でした。
 パンは人間の姿をしていたが、毛むくじゃらで、頭に角が生えて、足にはヤギのひづめが付いているという変わった格好をしていました。
 のんきな性格のパンは、よく昼寝をしていましたがその昼寝を邪魔する者がいるとたいへん怒って、呪いをかけて恐い夢を見せたりしました。またパンは、すばしっこくて、森や野原を駆け巡り妖精を追いかけたりしていました。
 怪物テュホンが神々を襲った時、神々は思い思いの動物に変身してナイル川に逃げ込みました。この時、パンは慌てて変身したために上半身はヤギの姿になったのですが、川の水につかっていた下半身は魚の姿になってしまいました。
 やぎ座のおかしな星座絵は、この時の変身しそこなったパンの姿なのです。

みずがめ座
1月21日〜2月20日
 トロイ国の王さまトロースには3人の王子がいました。そのうちの1人のガニュメデスは、人間というより神に近いほどの美少年でした。体が金色に輝いていたといいます。
 神々の父ゼウスは、この美しさに目をつけ大きな鷲の姿に変身して、ガニュメデスをさらいに行きました。ゼウスの放った雷とともに突然現れた大鷲は、ガニュメデスをつかむと瞬く間に大空へ消えてしまいました。
 これを見ていた父親のトロースは嘆き悲しみました。しかし、やがて伝令神ヘルメスが現れて、ガニュメデスが天上のゼウスの側に仕えてお酒のお酌をしている、そして、永遠に歳をとる事も無く、死ぬことも無いと知り、嘆きの悲しみが喜びへと変わりました。

うお座
2月21日〜3月20日
 神々の父ゼウスは、神々の世界の王様のような役目をしていますが、世界が出来た頃は、ティターン族という大きな体をした神々の一族が全宇宙を支配していました。ゼウスはティターン族の子でしたが、ある時反乱して戦争を起こしティターン族を追い払ってゼウス自身が支配者になりました。
 怒ったティターン族の大地の女神ガイアは、1匹の怪物を生みます。この怪物こそが、ゼウスでさえも手を焼いたテュホンでした。テュホンは頭が百個も有り、あまりにも大きかったので立ち上がると頭が天まで届いてしまうほどでした。
 このテュホンがオリンポスの神々を襲った時、ゼウス以外の神々は、みなエジプトのナイル川まで逃げて動物の姿に変身して水の中に飛び込みました。
 うお座は、このとき魚に変身して逃げた美の女神アフロディテとその息子エロスの姿とされてます。2匹の魚ははぐれないように紐で尻尾を結ばれています。